UniverSkateJapan FR-HIGH08
2007年発売
定価:39,000円
インナー:Dry2lex製サーモフィット
フレーム:アルミ243mm
ウィール:80,80,80,80
ベアリング:Twincam製 ILQ9 Pro
備考
・保護サイドパッド付
・カフボタンによるカント調整可能
・フレーム取付け穴7箇所変更可能
・ヒールブレーキ未対応
・HDS(ヒールダンピングシステム):ダブルHDS
カタログより抜粋:
感想:
FR-HIGHの2008年モデル。フリースケートタイプに分類される。2007年モデル(以降07モデル)のマイナーチェンジにあたり、バックル一式や、インナーなどが新規になった。 特にインナーの変更により07モデルで一番気になると言われたアウターとインナーの大きさの差が無くなった。
滑走感自体も07モデルより進化している。その理由のほとんどがやはりインナーの変更によるものであると考えられる。 07モデルよりも足首が曲げやすく滑りに幅が出る感じがした。07モデル使用者ならば08モデルへの履き替えは意味があるのではないかと思われる。 とは言えそれほど安価なブーツではないのが困ったものである。インナーだけでも別売りしているので変更する価値あり。
基本的には昨年モデルの進化版なので243mmという短めなフレームからくる旋回性の高さや、ILQ9ベアリングや80mmウィールを使用しているので走破性も高い。 アルミフレームも十分な剛性を持っているのでフィットネスモデルとの価格差以上の性能があると言える。さらなる性能が欲しくなれば上位フレームも用意してあるので変更するのも良いだろう。 カフボタンの取り付け角度によりブーツでのカント調整、足に対してフレーム位置をずらす、フレーム取り付け穴を変える、シューレース(靴紐)を途中まで締めるORインナー上部まで締める、等様々な調整が出来るのもFR-HIGHの特徴の一つだ。 自分に合わせて調整可能なので色々と試してみてもよい。もちろん標準仕様でも問題なければ調整する必要もないのだが
モデル名のFRはフリーライドの略で自由に滑走する意味を持つ通り万能型である。問題点を挙げるとすればフィットネスモデルよりも高価であり、フレームをヒールブレーキ装着可能フレームに交換しない限りヒールブレーキが付かないことだろう。
07モデルからの変更点
外観
外観での昨年モデルとの差はインナーとラチェットバックルのカラーリングぐらいに見える。バックルやバックル受け金具も変わっているのだが見た目の変化は感じない。
インナー
今回のマイナーチェンジで一番大きく変わった点がこのインナーだ。足を通すだけでその違いを実感できる。全体的にフィット感が上がっているのだが特にアキレス腱あたりの部分のクッションが気持ちよい。足首も曲げやすく進化している。インナーに付いているワッカ(ストラップ?)も地味に変更されている。縦から横に変わり持ちやすくなった感じだ。
アウター
バックルとバックル受け金具、そしてその装備位置が変更になった。また小さな変更点ではあるがカフボタンの受けも変わった。この部分が薄く丸くなったことでインナーを傷つけ難くなったのも微妙に嬉しい。
バックル
スネ部分に装着されているバックルが変更になった。詳しい形は写真を参照のこと。07モデルではバックルを差し込む時に外側に出てしまう、もしくは出すことが出来たのだが今回はバックル受けを変更し、さらに取り付け位置も内側に変更したことにより完全に固定になった。07モデルではバックルを締める際にバックル受け部がバックルよりも少し狭く感じ、少しきつかったのだが08モデルはすんなり入るようになった。バックル受け部の形状、装着位置、インナーの改善によりカフ自体の剛性が少し気にかかる。07モデルよりも足首が曲げやすく滑りやすくなった反面、かかる負荷が集中する可能性がある。気になる人はカスタムパーツの方が少し硬いカフらしいので変更することでさらなるパワーアップが期待できそうだ。
カスタムパーツは手に入り次第レポートしたいと思う。
HDS(ヒールダンピングシステム):ダブルHDS
インナー下部に付くプレート。07モデルでは硬さの違うプレートが4種付属していたが08モデルでは1種類のみ。そのかわり高さをアジャストできるように二枚重ね用のプレートが本体についているものとは別に付属する。
インソール
中敷。07モデルよりも凝っている。力が加わりやすい箇所に材質違いのパーツを張り合わせているようだ。ヘビーユーザーはインソールは変えているのであまり効果を感じないかもしれないが私は07モデルでは標準インソールを使用していたので08モデルとの違いを感じる。かかと&つま先部分の重ね合わせはいい感じに機能している。しかし、足首を曲げやすくなりインナーが進化した結果インソールは多少物足りなさを感じた。せっかくならば自分の足にあったものを用意したいものだ。
左が08モデル。右は07モデル。パッと見ではバックルの色とインナーだけの変更に思えるが・・・
インソールの比較。左が08モデル、右が07モデル。08はインソールが分厚い。まったくの別物。
07モデルのバックル受け部を裏から見た写真。
08モデルのバックル受け部を裏から見た写真。パーツが全く違う。外側に出ることがなくなった。
07モデルのバックル受け部を表から見た写真。見づらいがバックル受け部後ろの隙間に注目。
08モデルのバックル受け部を表から見た写真。見づらいがバックル受け部後ろの隙間が少なくなった。
07モデルのカフボタン受け部の裏側。
08モデルのカフボタン受け部の裏側。四角い部品から丸い部品へと変更し若干薄くなったようだ。
インナーのカカト部分。プレートは2枚づつ付属。高さの調節ができる。
インナーのカカト部分。プレートを2枚つけてみた。
インソール。左が08モデル、右が07モデル。力が加わりやすい箇所にさらにパーツを張り合わせてある。
付属品一式。シューレース、プレート、レンチ大と小、説明書。